不登校

不登校になっても高校を辞めずに勉強を続けられる施設がある

晴れて私立高校に進学した息子。

1年生の頃は、慣れないながらもどうにか毎日登校していました。

しかし、2年生に上がってからというもの、朝、起こしてもベッドから出てこない、やっと起きてきたと思ったらお腹が痛いと言ってトイレにこもりっぱなしになる。

そしてそのまま学校に行けなくなる…

これはいつか見た光景…

中学校の時不登校になった時と同じ症状がまた出てきたのです。

 

不登校の兆候が見えたらどうすればいいのかうちには現在浪人中の息子がおります。 最近は落ち着いて明るくなっている息子ですが、中学時代から不登校になったり、いろいろなことがあ...

 

高校2年、学校に行けなくなる

息子の高校は授業が始まるのが早いです。

息子の高校に限らず、福岡県の高校は朝補習とか朝課外とかいうものがあって、1時間目の授業の前に1時間余分に授業があるのです。

家から学校まで電車で乗り換えを入れて50分くらいかかります。

朝補習に間に合わせようと思ったら、遅くても5時半には起きないといけません。

まだ暗いうちに家を出て一日過ごさないといけないのです。

その生活に息子の身体は拒否反応を示し始めました。

息子はわたしにこう言いました。

「もう学校に行きたくない。

朝まだ暗いうちから朝補習に行っても眠いだけで全然頭に入ってこないし、ただ行くだけで何の意味があるのか全く分からない。

それだったら自分で教科書読んで勉強した方が頭に入る。

先生もちょっとしたことで頭ごなしに怒ってくるし、納得いかない。

一日中、学校に縛られて全然自由がない。

ずっと頑張ってきたけど、本当に学校に行く意味が分からない。

もう学校を辞めたい。

通信制にかわりたい。」

学校に行けない生徒が通える学習支援センターの存在を知る

息子は教室に入ることができなくなり、カウンセリングの先生が学校に来ている日はカウンセリング室で半日ほど過ごすようになりました。

わたしも担任の先生やカウンセリングの先生と話すために、たびたび学校を訪れました。

心療内科にかかってみたりもしましたが、まったく改善の兆しは見えません。

そして息子がもう学校を辞めたいと言っていること、通信制に行きたいと考えていることを担任の先生に伝えました。

するとしばらくたったある日、先生はある提案をしてきました。

「福岡県内の私立高校が加入している私学協会というところが運営している学習支援センターというところがあります。

高校に籍を置いたまま行けるところで、そこで受けた授業の単位も認めてもらえます。

そこで様子をみて、復学できるようになればそれが一番かなと思います。

一度見学に行ってみられてはいかがですか?」

今の高校を退学して、通信制高校に編入しようかとも考えたので、通信制高校の資料も請求して、検討しようとしていましたが、そのような施設があるのならば、一度見てみるのもよいかと思い、見学の予約を高校経由で入れてもらいました。

学習支援センターとは何か

学習支援センターは、高校でまだ勉強を続けたいのにどうしても登校できなくなってしまったり、登校はできても教室に入れなくなってしまっている生徒たちを約6か月間受け入れてくれ、高校の代わりに学習の場を提供してくれる施設です。

学習支援センターでは高校に在籍したまま学習が続けられる

学習支援センターで学習するには、通っている高校の校長の許可をもらい、高校を通して申し込んでもらわないといけません。

そうすることで、高校に在籍したまま、休学や退学をすることなく学習を続けることができます。

しかも、センターでの出席日数や学習の成果は在籍校でほとんど認めてもらえます。

高校に在籍したままなので、新たに学習支援センターに入学金や授業料を払う必要はありません。

経済的なことを考えれば、この点は非常にありがたいです。

いったん高校を退学して違う高校に編入すれば、受験料、入学金、制服代などもろもろかかって金銭的な負担が大きいです。

半年間でも、環境を変えて勉強ができるということは、これからずっと学校に行けずに停滞してしまうよりはずっといいだろうと思ったし、急に別の高校に編入して、また雰囲気が合わない所だったら息子の精神的にもキツイだろうし、経済的にもマズいと思ったのです。

それならば、半年間という限定期間ではありますが、支援センターにお世話になって、その間に次の進路をどうするか、ゆっくり考えればいいじゃないか。

半年たって高校に戻れるようだったら戻ればいいし、戻れなさそうでも息子に合う高校をゆっくり探す時間はあるだろうと考えました。

センターに入所して半年後に進路を決めないといけない

約半年後、センターの先生と面談後、在籍校の先生とも面談し進路を決定します。

進路の選択肢は、

  • 在籍校へ復帰
  • 全日制へ転入学
  • 通信制へ転入学
  • 定時制・単位制へ編入学
  • 通信制へ編入学
  • 退学     …など

半年以上はセンターに在籍することができないので、進路を決めかねていても、どのように身を振るか答えを出さないといけません。

高校在学中はずっとセンターに通い続けることができるという選択肢があれば、そんなにあせって高校を続けるか辞めるか答えまで出さなくてもいいので、自分のことをゆっくり見つめ直すチャンスにもなるような気もするのですが、そもそもセンター自体が在籍していた高校に再び通えるようになることを目標としているので、半年間という期限を設けているのだろうと思われます。

学習支援センターへ入所

学習支援センターは通っている高校と真逆の方角に電車で50分ほどのところにありました。

建物は少し古めでこじんまりした感じでした。

小さめの教室がいくつかあり、中ではすでに十何人かの生徒さんが各教室に分かれて勉強していて、自習をしたり、先生に教えてもらっている子もいたり、マイペースに過ごしていました。

一見普通の学校と変わらない感じですが、みんな着ている制服が違います。

いろいろな学校からみんな来ているんだなと思いました。

でも、学校にありがちな画一的、強制的な空気があまり感じられませんでした。

息子と話し合った結果、雰囲気は悪くないので行ってみてもいい。場所が学校と真逆なので、今通っている高校の人とも、別の学校に行っている近所の人とも誰とも会わなくていいのがいい。2年生が留年せずに終われそうならまたその時どうするか考える。ということで、入所することにしました。

センターでの生活

夏休みまでは欠席日数もギリギリ、欠課時数もギリギリ、テストの点数もギリギリ、と3拍子揃ってしまい、教科別にあと何時間休めばアウトなのかいつも担任の先生に計算してもらっていました。

留年の恐怖と闘いながら、休んでいる時間数と時間割をいつも見比べて計算ばかりしていましたが、センターに来てからは、ほぼ自学自習で学習を進めていくので、センターの先生が欠課時数がギリギリの教科から優先して時間割を組んでくれたり、息子の学習状況に合わせて授業内容を調整してくれます。

いつ欠課時数がオーバーしてしまうか心配することもなく、安心して日々過ごすことができるようになりました。

体育は必修科目なので、授業も一応あります。

センターには体育館も運動場もないので、近所の女子高の体育館が空いているときはそこを借りるようにしているらしく、体育の授業はそこで行っていました。

体育館が借りられないときは、センターの卓球台で卓球をしていたようです。

息子にとっては苦手な団体行動がないので、体育の授業も楽々クリアです。

家庭科では調理実習もあったようで、カレーを作って食べたと言っていました。

普段の授業もほとんど個別対応で指導してもらえるし、たまにある実技系もゆるい雰囲気だったので、リハビリ的な感じで通えます。

センターに通っていても定期テストは在籍校で受けないといけない

センターにも慣れつつあった頃、在籍校の先生から定期テストの連絡がありました。

センターに通っているけれど、在籍は今の高校なのでテストは高校まで受けに来てもらわないといけないとのことでした。

いっぺんにテンションの下がる息子。

テストの日は、よっぽど同級生に出会いたくなかったのか、みんなが乗るであろう電車の時間を避け、校門も正門からは入ることができなくて、誰も通りそうにない通用門から入っていたらしいです。

そしてもちろん別室で試験を受け、終わったら誰にも出会いたくないので速やかに帰宅です。

しかも、テストはセンターの先生が作ったものではないので、学校の授業を受けていない息子は不利です。

担任の先生にあらかじめテストの範囲を各教科の先生に聞いてもらい、担任の先生の教科はかなりヒントをもらってどうにか単位をとれるように協力してもらいました。

担任の先生はかなり協力してくれ、「私の教科じゃなければ予想問題を作ってあげられる」ということで、先生の担当教科以外の予想問題まで作ってくださいました。

やはり、授業の進み方の違いはかなりあったようで、テスト範囲を全然やっていないということもありましたが、どうにかこなしていきました。

通学定期を買うには毎月在籍校の証明書がいる

センターに通っていますが高校に在籍中なので、センターに通う証明をしてもらわないと通学定期が買えません。

在籍は○○高校なのになんで全然違う駅で降りるんですか?っていう話です。

それを回避するために毎月高校の事務所で証明書を発行してもらわないといけません。

だから定期も1か月分しか買えません。3か月とかの長期のものは買うことができなくて、それが意外と手間でした。

よくよく証明書を見てみると、センターに通っているのは、実習扱いになっていました。

なるほど。

そんなこんなで、息子よりわたしのほうが在籍校には通っていました。

実際に学習支援センターで半年間過ごした感想

息子は学習支援センターに半年間どうにか毎日通いきることができました。

はじめの数か月はわたしが車で連れて行ってあげないといけませんでしたが、だんだん慣れてくると自分で電車で行けるようになってきました。

自分で通ってくれるようになって、わたしも体力的にも精神的にもだいぶ楽になりました。

いつも出勤前に息子をセンターに送っていたのですが、職場がセンターと逆方向だったので、直接職場に出勤するときに比べて1時間余分にかかっていたのが解消されました。

「明日からもう送らんでいいよ」と言ってくれた時、最初は本当にセンターまでたどり着けるのか不安もありましたがとってもありがたかったし、なんだか光が差したような気がしました。

中高と不登校を繰り返していたので、息子を丸ごと受け入れることが大事だと思いつつも、わたし自身、あまり気にしていないつもりだったのですが、いつまで続くか分からない不安に知らず知らずのうちに襲われていたんでしょうね。

出口が見えなくなってきていた時に、息子が自分でセンターに通えるようになったのは本当に大きな一歩だったと確信しています。

やっぱり高校とは違って自分のペースで学習できるのと、クラス全員でまとまって頑張ろうというような圧力がなく、いい意味で個人主義だったのがよかったんだろうと思います。

センターのひとりひとり自由に過ごさせてくれる雰囲気が本当に息子に合っていて、だんだん自分から行こうという気にさせてくれたんでしょうね。

でも、半年は意外と短いです。

センターにやっと通えるようになったと思ったら、もう半年たっているので、もう少し生徒ひとりひとりの状態を見てもらって、センターにいられる期間を決められるといいんですけどね。

長い不登校であればあるほど、たった半年でその先を決めるのは難しいと思います。

高校を辞めるか決めかねているなら支援している施設がないか探してみよう

子どもは学校に行きたくない、行けないと言うけれど、今高校を辞めてしまうと今後が心配。

出席日数も危ないし留年するのも困る…

そう思うのなら、一度学校の先生に相談してみるといいですよ。

どの地域にも学習支援センターのような施設はあるかもしれません。

いきなり高校を辞めないで、学習支援センターに入っていったんゆっくり考える期間を設けて、今後どうしたいのか考えてから学校に復帰するなり、転学するなりしても全然遅くないですよ。

 

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